神の待ち人





 目を開けたら鼻の先に目覚まし時計の文字盤があった。まだ纏まらない頭で、なんだかまずいぞと考える。何がまずいんだっけ?
「あ」
 オレは三段ベッドの天井を見上げながら、ぽんと手を打った。
「ヨハンと約束してたんだ。……もう夕方かぁ。いっけねぇ、約束の時間、寝過ごしちまったー……」
 明日会ったらあいつに謝らねぇとなー。
 その時はお気楽にそう考えていたんだ。

◆◇◆

 次の日の朝、購買の前でヨハンの背中を見付けたから、いつものように手を振って笑いながら声を掛けた。
「あーヨハン! あのさ昨日さあ!」
 でもヨハンは、カードパックがいっぱいに詰まった紙袋を抱いてさっさと歩いて行っちまう。
「あれ? ヨハン、おーいよはあん!」
 振り返らない。
「なんだあいつ耳わりーのかなー? ヨハン、ヨハンってば!」
 追っ掛けてでかい声で呼んでるのに、全然こっち向かない。声が聞こえてない訳ない。
「あれ?」
 ここでオレはやっと気付いた。
「オレ、避けられてる。なんで?」


 授業が終わって寮に帰って、昨日から雨が降ってるから、今日は部屋に閉じ篭ってデュエル。それはそれで楽しいけど、なんかもやもやしてる。
「アニキ、ヨハンとケンカしたの? なんだか避けられてるみたいだけど」
 ベッドの上でゴロゴロしてると、部屋に入り浸ってる翔が不思議そうに言った。やっぱ翔もそう思うらしい。なんだか避けられてる。オレは頭を振った。
「わかんねえー。なんか、ヨハンに声掛けても返事してくんねーんだよ。生徒手帳にメール送っても返事ないし。オレなんかしたっけ?」
 昨日約束すっぽかして寝てたからか?
 まさかそんな事くらいでヨハンは怒んないだろ。けっこーどーでもいい約束だったもんな。あははー。
「あのフリル野郎、変な擬人化キッコロみたいなのの分際でアニキを苦しませるなんてまったく許せないね」
 翔が怒ってくれてるみたいだけど、擬人化ってなんだぁ? わかんねぇー。
 オレはそれからもしばらくもやもやゴロゴロしてたけど、そのうち我慢できなくなって、勢い良く飛び起きた。
「あーこゆのすっげきもちわりい! ちょっとヨハンとこ行ってくるっ!」
「消灯時間までにはちゃんと帰ってきてねアニキ。ケダモノの部屋で外泊なんて言語道断だからね」
 たまに翔の言うことが難しくて良くわかんないことがある。最近こいつオレよっかずっと頭いいからなぁ〜。


 ブルー寮の裏に回って、木をよじ登って窓越しに手を振ると、部屋ん中でソファに座って分厚い本読んでたジムがすぐに気付いて、窓を開けてくれた。
「よっジーム!」
「これはこれは、ファンタスティックなところからお客さんだ」
「オレレッド生だから、正面からひとりでブルー寮に入ろうとすると門前払いされんの。ヨハンの部屋に行きたかったんだけどーあいつの部屋の外に足場がなくてさぁ〜」
「ヨハン? そういえばディナー・タイムに随分と不機嫌だったな。誰とも口を訊こうとしないから、半径五メートルほどサークルに人がいなかった。どうしたんだと声を掛けても曖昧な返事をくれるだけでね。彼らしくないとは思っていたが、なるほど。ベスト・フレンドと喧嘩をしたのか」
「ケンカなんかしてねーって! たぶん。なーカレン?」
「ぐぁあ?」
 ジムが腕を伸ばして、オレを枝の上から引っ張り下ろしてくれた。
「さんきゅ。ジム、恩にきるぜ!」
「イージーなご用さ。それより早くヨハンを何とかしてやってくれ。下級生が怯えていた」
「ヨハンって怒るとこえーんだぁ?」
「ああ、とても」
「ジムもこわかった?」
 ジムはにやっと口の端を上げて、
「かなり面白かったよ」
 て言った。
 やっぱジムだ。


 ドアをノックしたら、中から「何の用だよ」ってすげぇドスのきいた声がした。下級生が怖がるって意味がなんか分かった。ヨハンこんなこえー声出せんのな。ちょっとオレここへ来たことを後悔しはじめてる。
 くじけずにもっかいノックしたらドアが開いて、すげーおっかない顔したヨハンが出てきた。ヨハンはオレを見るなりすぐにドアを閉めようとする。慌てて靴の先でドアを止めようとしたのが悪かった。
「いってえ!!」
 ドアに勢いがついてたもんだから、足挟んでめちゃめちゃいてえ。騒ぎを聞いてブルー生が廊下にぽつぽつと顔出してきた。このまま追い出されちゃかなわないから、とりあえず無理矢理ドアを抉じ開けてヨハンの部屋の中に入る。
「もーなんなんだよ!」
「もーなんなんだよはこっちの台詞だ」
 ヨハンはぶすっとして、オレに背中を向けてベッドに座り込んだ。
「約束の時間、約束の場所にお前は来なかった」
「あー、あはは、寝過ごしちまってさぁー」
 やっぱあのことで怒ってたのか。オレは笑ってごまかそうとした。でもヨハンはごまかされない。
 もーなんなんだよ。『こいつめ! しょーがねーな!』でいいじゃーん? 少なくともオレは心が広いから、こんなことくらいじゃ怒ったり不機嫌になったりしないぞ。
「俺はずっと待ってた。何時間待ったと思ってんだ?」
 ヨハンが言った。オレはぎょっとする。何時間て。
 しかも待ち合わせしてたのって、オベリスクの前だったよな? 昨日も昼過ぎから雨降って来てたじゃん。ちゃんと傘持ってたのか? もしかしてびしょ濡れでオレのこと待ってたのか? お前は捨てられた子犬かよ。ばかじゃねーの? そんな、つまんない約束なんか。
「ま、待ってたのか? なら、いつもみたいに迎えに来てくれたら」
「それじゃ約束した意味がない」
 ヨハンはぶっきらぼうに言った。
「お前がそんな奴だって思わなかった。いい加減だけどちゃんと約束は守る奴だって信じてた」
 ほんとにつまんない約束だ。この時期には栗も落ちてるよなあってオレが言って、ヨハンが食えるキノコの見付け方教えてくれるって言って、じゃあ明日は二人で森に行こうぜ、帰ったら栗焼いて、キノコと釣った魚を煮てさあ、って話。いつもとおんなじ。
 ヨハンってほんとにばかだぜって思ったけど、でもやっぱ、約束破ったオレが悪い。大人になれオレ。謝ってやれ。
「わりーヨハン……」
「わりーじゃない。すっぽかすなら約束なんてするな。俺は約束はすごく大事なものだって考えてる。俺は守れない約束はしない。約束を守らない奴は嫌いだ」
 オレはつい、苦笑いしちまった。ヨハンてなんか、
「……父さんみたいなこというのな」
「なんだよ」
 ヨハンはかちんときたって顔をしてる。バカにされたって思ったんだろう。でもオレはバカになんかしてない。にへって笑って、
「父さんにそんなの言われたことねぇけどな」
 言う。ふつうの、みんなの父さんに言われるような言葉をもらったことは、オレはほんとにない。
「ヨハン、明日は行こうぜ。もっかい約束だ」
「……もういい。しない」
「よくない! じゃあオレが勝手にオレと約束すんだから」
「なんだよそれ?」
 ぷいってそっぽ向いちまうヨハンの腕を引っ張って、強引に小指を絡めた。約束。
「ゆびきりげんまん、うそついたらハリセンボンのーます!」
「へんなうた」
「ゆびきった!」
 ゆびきりの歌がおかしかったみたいで、ヨハンがちょっと笑った。でもすぐにまたそっけない顔に戻っちまう。
「次の約束守るまで、俺絶対十代を許さないからな」
「うぇー……」
 ヨハンはたまにどうでもいいとこですごく頑固だ。
 でもこれってアレだ。明日になるまでオレヨハンと喧嘩中ってことになるじゃん。しまった。もっと今すぐできる約束にしてりゃよかった。
「じゃあヨハン今! 今すぐ行こうぜ!」
 オレが思い付いてそう言うと、ヨハンはだるそうにベッドに寝転んで頭からシーツ被っちまう。
「夜の森へか? 俺はごめんだ。絶対帰れなくなる。俺もお前も方向音痴じゃないか。寮に戻って寝ろ。今はお前の顔なんて見たくない」
「……よはぁん」
「そんな顔したって、駄目なものは駄目」
 オレはしおしおしながら、ヨハンの部屋を出た。早く明日になれ!
 部屋を出しなに、くすくすヨハンの笑い声が聞こえたような気がしたけど、きっと気のせいだろう。だってヨハンすげー怒ってんだもん。ちぇー。


「約束破らなきゃよかった」
 レッド寮への道をトボトボ歩きながら、オレはすごく深い溜息をつく。
「いや、そもそも約束なんてしなきゃよかったんだぜ。思い付いたらすぐ行動! それでいーじゃん! それがオレ! うおぉ、なんでだオレー!」
『クリクリ〜……』
 ハネクリボーがオレの頭の上でフルフルと身体を揺する。まあ気にすんな、よくあるよくある、て言ってるみたいだ。やっぱオレの相棒。へコんでる時にはいつもオレを慰めてくれる。それに比べてヨハンのやつときたらー!
「確かにオレが百パーセント悪い! でもヨハンも消費税分は悪いと思うぜ! あそこまで怒んなくたっていーじゃねーかよー! オレなら笑って許してやるってのに、あんなにかたなく……かなくた? あれっ? かた……なんとかで、ガンコなやつだったのかよ。見損なって……ないな。うん、よくわかんねーけど『いっぽんぎ』ってやつでなんかかっこいいぜ!」
 寮の部屋に帰り着くなり、オレはすぐにベッドにもぐり込んで叫んだ。
「うおー早く明日になれー!」
「十代うるさいぞ騒ぐな!!」
 サンダーに怒られた。あいつも怒りっぽい。
 なんでオレの周りはこんな怒りっぽい奴らばっかなんだろ〜?


 みんなほんとはいいやつだって、オレよおく知ってるけどさあ。

◆◇◆












 また夢を見ていた。
 懐かしくて、目覚めたくなくて、ぐずって、夢の余韻に浸る。ずっと夢を見ていられるなら、オレはもう二度と目を覚まさなくてもいい。
 だけど覚醒は強引に訪れる。オレは救いようのない現実へまた戻ってきた。
 遠い上の方から祭囃子がかすかに聞えてきた。
(今日は……そうか。お祭りだ)
 思い出す。昔は学園祭で、みんなで屋台とか回ったっけ。焦げ目のついたイカ焼き、マスタードとケチャップたっぷりのフランクフルト、虹色のスプレーが掛かったチョコバナナ。口に入らないくらいでっかいりんご飴。
 モンスターの格好してデュエルやるコスプレデュエル大会。衣装に気合いが入り過ぎて動けなくなってる万丈目。沢山写真を撮られてる明日香。隼人が描いた看板。
(なつかしいなあ)
 透明なカプセルの中に閉じ込められてる今となっては、きっともう夢と思い出の中にしかない、楽しくて眩しい光景だ。
 ここは暗い。なにも見えない。部屋の素っ気無い鉄の壁も無数のパイプも見たくないから、照明は落としてもらった。そのくらいの我侭は簡単に許される。なんたってオレは『神様』なんだから。
 地下の空洞だ。オレの頭の上には街があって、ビルや道路が造られ、人が沢山行き交っている。ここはかつての地下研究施設跡だ。上から蓋をして、中に荒ぶる精霊を閉じ込めて鎮めたまま廃棄されている。化物だ悪魔だと罵られる人間世界の厄介者だったオレは、いつしかみんなに神様として扱われるようになっていた。
 オレならオレみたいな神様には祈らないけど、今日も大勢の人がやってくる。目を閉じていてもみんなの顔は見える。そういう身体になってしまったんだから。
 まず今日一人目、小さな子供を抱いてやってきた女の人。

――神様お願いです。息子の病気を治してください。

 病気で死ねる息子は幸せだぜ。でもきっとわかんないんだろうな。
 オレも昔は、大事な人に死んでほしくない、大事なことをやりのこして死にたくないって思ってた。
 でももうオレの考えは、人間の考え方とは随分乖離してしまっている。かつて人間だったことがあるから、なんとか想いを推し量ることができる。その程度だ。
 人が泣くのを見てるのは嫌だ。だからオレは手を差し伸べる。

――さすが最高位の精霊様です! ありがとうございます! ありがとうございます!

 するとみんなは喜んでにこにこする。
 ……ありがとうって、言われて嬉しいって感じなくなったのっていつだったろう?
 もう思い出せない。
(さーもうひと眠りすっかなー)
 オレは狭い精霊捕獲カプセルの中で伸びをした。
 ガタン。
 ふと物音がして、オレは心臓が停まりそうな気持ちで(そもそもオレの心臓は動いているのか? もう停まっているのか?)振り向いた。

『十代! 悪い待たせたなァ!』

 誰もいない暗闇が広がっている。
 幻聴だ。
「来るはずないか」
 自分がおかしくて、オレは少し笑って、目を閉じた。

◆◇◆

 背が伸びない。変わらない体。時が停まる。死なない。死ねない。
 しょうがないよな。オレはもうみんなとは違う。人間じゃないんだから。
 でも昔、ヨハンはこう言った。

『諦めるんじゃない。お前は俺が必ず元に戻してやる』

 ヨハンは『オレたち』のことをふたりの人間にしようとしてくれた。
 救おうとしてくれた。

『一緒に歳取って、一緒に死のう。君を誰よりあいしてる』

――十代。

 実体を伴う最高位のモンスターを野放しにしているのは、非常に危険なことだったと聞いてる。次元が歪む。世界のバランスが崩れる。異世界転移を行えるほどのエネルギーを上手く使おうとする人間もいたけれど、結局は上手くいかずに、力が暴走することになる。
 オレの身体を封印し、この虚ろな空洞に閉じ込めたのはヨハンだ。でもそのことであいつを恨んだことは一度もない。
 もう誰にも傷付けられず、誰にも利用されないように。ヨハンは、化物になったオレにまで優しかった。

 あの日――

『ばか、泣いてんのかよ』
 オレはひどい顔をしてるヨハンの胸を小突いて笑ってやった。ヨハンは笑わなかった。
『必ずお前を人間に戻してみせる。待っててくれ。かならず戻ってくる。自由にしてやる。昔みたいに』
 オレは頭を振った。興味ない、ってふうに。本当は本当にそうなったらどんなに良いだろう? そう考えていた。
 でももういい。オレにはもう充分だった。
『オレ待つの苦手なんだわ。飽きたらさっさと精霊界にでも引っ込んじまうからな』
 オレはヨハンにこう言ったのだ。
『約束なんて信じない』
 直後グーで殴られた。今や世界だって滅ぼせる化物に拳骨をくれる人間なんて、きっとヨハンが最初で最後だろう。
『ばかやろ〜! なんで俺を信じないっ! お前がそのつもりならいいぜ! 一方的に俺が俺に約束するんだから』
 ヨハンがオレの肩をしっかり掴んで、
『かならず』
 怖いくらいゆるぎない目で、
『君を助ける、必ず!』
 まっすぐオレの目を見て、ヨハンは『約束』した。オレは危うくそいつを信じてしまいそうになる。でもオレはもう子供でも馬鹿でもないから、約束なんか信じない。
 なにしろ――

「だってヨハン」

 そんなものが果たされるわけがない。

「もう百年も経ってる」

 つかれた。

 人間は嘘を吐く生物だ。例外はいない。オレ達、オレの身体の中で混在している二つの魂がまた普通の人間に戻って、短くて幸せな一生を送って、いつか時が満ちて死ぬ。それこそ本物の神でもない限り叶えられない夢だ。
 守られるはずのない約束なんかさせなきゃよかった。
 なんであの時、「信じない」じゃなくて、「約束なんかするなよ」って言わなかったんだろう。
 ヨハンはあんなに約束を大事にしてたのに、はなから果たされる訳がないとオレもヨハンも分かっていたのに、何故なんだ?
 オレはヨハンの魂を穢してしまった。
 後悔している。

 だからオレは、あいつが戻ってくるまでずっと待ってる。
 百年でも二百年でも構わない。
 ヨハンが嘘吐きなんかじゃないと、オレが証明してやるまでは――


「うわっ!」
 がたん! 大きな物音で目が覚めた。脆くなった天井が崩れて、眩しい光がさっと射す。瓦礫と一緒に男が滑り込んでくる。驚いたのと目が眩んだのでぽかんと口を開けていると、そいつは「あ〜いてぇ〜」とか言いながら尻の埃をはらっている。
「あ〜。中こんなになってんだ」
 男はオレを見付けると、一瞬驚いた顔になって、それからにっこり笑って「はじめまして」と言った。
 はじめまして?
 なんで?
「神様って君か?」
「……なんで」
「ああ、どんなのか見てみたくってさ! こっそりここへ忍び込んだんだ。危険とかー、立入禁止って書いてあったけど」
「……こっそり?」
「神様って言うくらいだから、すごくキレーな人なんだろうな〜って思ってたけど、やっぱりな〜」
 相変わらずそいつはオレの話なんか全然聞いてない。だから会話が噛み合わない。
 それにしてもなんでだ。無茶苦茶だ。訳の分からないことが沢山ある。
 なんで天井壊して入ってくるんだよ。
 なんで帰ってきたんだよ。
 なんで『はじめまして』なんだよ。
 なんでお前、あの日からひとつも歳取ってないんだよ。
 ほんとになんで?
 オレが目を丸くしてると、そいつはカプセルのガラスに両手を当ててオレの顔を覗き込んできた。
「そんなに寂しそうな顔してどうしたんだよ」
「……?」
「泣きそう」
 ――ヨハンが、言った。

『俺は必ず戻ってくる』

『約束だ。何度生まれ変わったって君を救う為に――

 オレは手を伸ばした。腕がガラスを透過してヨハンの頬に触れる。感触は無いけど、オレはなんだかほんとに泣きそうになった。
「不思議だなあ。初めて会った気がしないぜ」
 ヨハンがオレを見上げてにっと笑った。
「……奇遇だな。オレもだ」
 オレも笑った。カプセルをすり抜けてヨハンを抱き締めて、「おかえり」を言う。

――約束、守ってくれて、ありがとう」

 その時にようやく気付いた。誰かの『ありがとう』が嬉しくなかったのは、きっとオレが『さんきゅ』も『助かったぜ!』も『ありがとう』も、随分長い間言わなかったからだ。
 いつぶりだろう?
 泣くなんて、どのくらいぶりだろう?
 まさか、このオレが、まるで人間みたいに――

「なあなんで泣くの?」

 ヨハンは困ってる。

「どうして?」





・END・




補足(反転):

ヨハンは記憶喪失で、十代(とついでにユベル)を元の人間に戻すために十代と同じ歳を取らないホムンクルスになって戻ってきたというアレです。



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