「よう黒田くん! なんか土産買ったか?」と肩を叩いてやると、彼はもごもご口を動かしながら振り向いた。試食の生八橋を食っていたらしい。
彼の前のプラスチックのケースは空だった。店員に叱り付けられるんじゃないかと心配してカウンターの方を見遣ったら、生温かい、可哀相なものを見る目で黒田のことを見つめている。これは多分、腹を空かしている野良猫とか雀に餌をやる心境なんだろうなと順平は考えた。
「今から買う」
「親にか?」
「いや、親はいない。寮の管理人と、ええと、足長おじさんに。買ってこいって、催促の電話された」
「え、いないっておま……うん。わり、もうオレっち、お前のどんだけ不幸な過去を聞かされても驚いたりしねえからな。うん? 何買うん? 八橋か?」
「うん。美味かった」
「そ、そうかー」
同年代の友人たちの共通の話題を振ってやっても、黒田には通じやしないから、自然と子供と話している口調になる。「お前、昨日の晩どうしてたの?」って聞いてやったら、「寝てた」と当たり前の返事が返ってきた。それは順平が聞きたかった答えじゃあない。
「いや、どこで寝てたの? ってことが聞きたいわけよ。お前班離れてどっか消えちまって、またどっかでいじめに遭ったり、ロッカーん中にでも閉じ込められてたり、最悪埋められてんじゃねえかって、ちっと心配しちまったんだぜ」
「ああ……兄弟の、とこにいた」
「兄弟? そういやお前、兄弟ツキ高生? まさか、みんなお前みたいな奴らとか……」
「ん?」
「い、いや。い、意外だなー」
「部屋、戻ったら、望月がいるし。彼は特に嫌いじゃないが、一緒にいる女子が怖いから、あんまりそばに寄りたくない」
「う、うん。そーか」
黒田が土産を買い終わるのを待って、順平は「お前も一緒にどうだ」と聞いてやった。
「ダチんトコでウノやるんだけどよ、お前も混ざるだろ?」
「あ、いや。俺は」
「大丈夫だって、お前のこといじめる女子はいねーって。食いモンいっぱいあるからよ」
「……行ってもいい」
「おう。頭数揃ってたほうが楽しいからな」
黒田の肩を掴んで背中を押して、二階の友人の部屋に押し込んで、「一人増えるぜ」と断わっておく。黒田はいじめられっ子とは言え、男子からは結構同情票を集めているのだ。文句を言う奴はあまりいないだろう。
「お、黒田が来たのか。こっち来いよ、席詰めるから」
「ああ」
「ポテチ食うか? お前は食ってもっとデカくなった方がいいぞ」
「食う」
友近と宮本が、迷い込んできた野良犬でも見るような、とても温かい目で黒田に座布団を譲ってやっている。そりゃこうなるわな、と順平は考えた。黒田は何もしていないというのに、最近の女子の攻撃はひどすぎる。
「く、黒田……さん。いや、その、君が来るのが分かってたら、ちゃんとケーキとか紅茶とか用意してたんだけど、ごめんな。あ、生八橋食うか? こんなんしかないけど」
「食う」
「チョコ味と栗餡があるけど、どっち食う? どっちも食う?」
「どっちも食う」
「いや、いくらなんでもお前らちょっと親切すぎねーのそれ」
ちょっとばかり親切心が行き過ぎてしまった奴もいるようだ。黒田をまるで稀少動物みたいに、例えばコウノトリやパンダみたいに扱う奴もいる。顔を突き合わせているメンバー中二、三人ばかり、ちょっと過激な黒田保護団体が混じっているようだ。
黒田は何故かいつも腹を減らせているから、貰えるものなら何でも食う、と言った感じだった。でも見ているとそれは、ただ単純に貧乏で飯を食えないせいだとは言えないってことに、最近順平は気がついた。
彼の胃袋は底が知れなかった。食べても食べても食べても食べても、彼はもそもそとものを食う。それで平然としている。こいつ実は結構本物の妖怪なんじゃないかって、順平はこっそり思った。
「もの食う君って、幸せそうで可愛いなあ」
「うん、可愛いぞ黒田。こんぺいとうも食うか?」
「食う」
「お前こんぺいとう食ってるの似合うなあ。エンジェルだ。妖精さんだ」
「……あの、お前らどうしたの? リョージ病が感染ったんデスか?」
「失礼なことを言うな順平。俺たちは、望月みたいなケダモノとは違うぜ。ただ純粋に黒田を幸せにしてやりたいだけだ」
「そ、そうデスか……」
この世界にもし神様って奴がいるとしたら、そいつは絶対にこの黒田栄時って男を徹底的に嫌ってるんだろうな、と順平は思った。黒田本人は何も知らずに、彼らが言うように幸せそうに生八橋だかこんぺいとうだかを、もそもそと兎みたいに食っている。
「そ、それより始めね? 消灯時間まであんまねーし。黒田さ、こいつすげーゲーム強いんだぜ。なあ?」
「うん」
黒田が頷く。おそらく一緒に遊ぶ友人もおらず、暇さえあれば液晶画面のCPUと仲良くやっていたんだろうなと察するとまた悲惨だ。でもこれが彼の数少ない取り柄なんだから、今は何も言わないでおいてやろう。
◆
「あーっ、こんなところにいた!」
「げ、望月……」
綾時が顔を見せた途端、黒田が「げ」と嫌そうに口の端を曲げたのを、しっかり順平は見てしまった。お幸せなことに当の綾時は気付いていないらしく、「やあ、とても探したんだ」とにこにこ微笑んでいる。
「これはどういう状況なのかな? 説明をしてくれるとありがたいね、順平くん」
「何故オレ……」
順平はげんなりしながらも、相変わらず笑顔を絶やさない綾時に「ゲームだよ」と教えてやった。
「脱衣大富豪」
「冷たいね。こんなに楽しそうなところに、どうして僕も混ぜてくれなかったんだい」
「お前女子とお楽しみ中だったじゃん……」
室内はとても暑苦しいことになっている。ほとんどの人間が素っ裸でパンツまで脱いでいる。その中で、一人だけ無傷の人間がいる。黒田だ。
こういう時の彼の運の強さは異常だった。日頃の幸薄さが嘘みたいだ。
「勝ってるのかい?」
「勝負なら負けない」
「へえ、すごいね。でも君はこんなところに混ざってちゃダメだよ。危なくケダモノの巣窟で、服を脱がされるところだったんだよ? 君の綺麗な素肌を見せるのは、僕の前だけにして欲しいな」
「ちょ……ゾッとした! ほんとにトリハダ立った! どーしてくれんのリョージ!」
背筋が寒くなって、順平はさすがに綾時に文句を言ってやった。他のメンバーも「気色悪い冗談やめろ」と言いながら、げっそりしている。ただ、数人ばかり浴衣の裾をギリギリ噛んで、「望月殺したい」と言いながら、綾時を憎しみに満ちた目で睨んでいる者もいる。
「黒田くん、女の子たちに沢山お菓子をもらっちゃった。一緒に食べない?」
「女子……また殴られる……蹴られる……」
不憫だ。黒田の怯えっぷりを見ていると、順平はまた目が熱くなってきた。
「おいリョージ、もう構ってやるなって……黒田、お前の近くにいるとまた女子にボッコにされんだって」
「ねえ、一緒にお風呂入ろうよ。順平君とね、昼間にすごく面白い計画を立ててたんだ。もしも計画が潰えても、僕は君と一緒にお風呂に入れたらとても嬉しい。こんな時でもなきゃ、君とは寮が違うから、一晩中ずっと一緒にはいられないものね」
「……おい、誰か黒田助けてやれって……食われんぞ……」
「なあ、あれって真性だと思うか?」
「でもあいつ女子大好きなんだろ。両刀? でもないよな、男の扱いすげーひどいもんな」
「もしかして、黒田って実は女の子なんじゃないか? ほら、妖怪でもメスはいるじゃん」
「うん、確かにオレ、ヒホ子ちゃんが男装してたらヒーホー君と見分け付かないと思うんだわ。萌えねえけど」
「萌えねえな……望月はすごいよ……」
もはや、誰も黒田を人間扱いしていない。なんとかフォローしてやろうとするも、何を言ったって綾時は話を聞きそうになかったから、順平は溜息を吐き、諦めて、帽子を目深に被り、心の中で黒田の冥福を祈った。
◆
綾時は、「うーん、気をきかせて欲しかったかもしれないよ、順平君」とか言っている。「何の話だ?」と真田が不思議そうに順平の顔を見た。何とも答えにくいから、順平は「はあ、まあ色々あったんスよ」と言葉を濁した。
大分遅い時間になったものだから、入浴しているのは順平たち三人だけだ。黒田は用意だとかで、部屋に戻ったまま帰ってこない。また女子連中に絡まれているのか、それとも誰かにお菓子をやると誘われてフラフラついていったかのどちらかだろう。
このまま彼が戻ってこないようにと、順平は心の中で祈った。綾時ときたら、ラブホテルでベッドに座り、彼女がシャワーを浴びて出て来るのを今か今かと待っている男の顔つきでいるのだ。「二人きりになりたかったなあ」とかぼやいている。黒田の身が危険だ。
「あー、この露天風呂も今日で入り納めってやつなんだよなぁー。ちくしょ、帰りたくねぇ」
「俺は早い所帰りたいな。まったく身体が鈍る。こんな状態では、あの女に負けてもしょうがない。早い所挽回しなければ」
「あ、そういやまたあの子にぶっ飛ばされたんスよね。毎回毎回突っ掛かってボッコボコにされて、真田サンて結構Mのケがあるんじゃないスか?」
茶化すと、真田は機嫌を損ねたふうにぷいっとそっぽを向いて、「あいつにだけは負けられん」と言った。
「あの子、そんな強いんスか? まあ確かに、話に聞いたりしてる分にはすごいみたいだけど」
「強いなんてもんじゃない。異常だ。奴が不気味で禍々しいペルソナを二体召喚したところまでは覚えている。その後は気が付いたら空を飛んでいた」
「二体ねぇ……ゆかりッチも言ってたけど、マジなんスか? あの子ペルソナいっぱい持ってるって。こないだ戦った時、結局あの子最後までペルソナ呼ばなかったじゃないスか。オレ見てなくて、そっかあ、あんなカワイイ女の子がねえ」
「おいその口振り、あいつに会ったのか?」
「い、いやまさか。うん、知らねッスよ。そ、それにしても黒田くんは遅いなぁー。どうしたのかなあ、な、リョージくん」
「うん、遅いなあ。どうしたのかなあ」
綾時は岩の上に肘をついて、脱衣所のほうをじっと見つめている。こういうところを見ていると、ああこいつは男相手に本気になっているんだと見せ付けられたような気分になって、ちょっと薄ら寒い。
「お前、あいつのどこがいいの?」
気になって聞くと、綾時は首を傾げ、「よくないところが見つからないや」と言う。
「美人だし、身体もセクシーだし」
「はぁ? おま、ちゃんともの見えてる?」
「見えてるさ。見えてないのは順平君の方じゃない。何て言うのかな、すごくおとなしい子なのに、意外に子悪魔系の顔って言うのかな? 可愛いんだけど美人なんだ。あの灰色の綺麗な瞳、天使みたいなしなやかな身体に刻まれた妖艶な刺青、全てが僕の理想だよ。あの子を前にしたら、性別なんて気にするのが馬鹿馬鹿しくなってしまうよ」
「……はぁ」
はあとしか言えない。どうやら彼は、順平とは少しずれた世界を見ているらしい。熱っぽく語る綾時は放っておいて、順平は話を戻すことにした。
「黒田が刺青ねぇ。ていうか根性焼きだろそれ。可哀相に」
「根性焼きってなに?」
「タバコをジュッてされた痕だよ。あいつ、なんも言わねーけど、たぶん壮絶な苛められ人生を歩んできてるとオレは見た。せめて優しくしてやろうぜ……」
「そんなんじゃないよ。もっと綺麗な、花が咲いたみたいなのだった」
「ハイハイ、わかったって。そういや真田サン、刺青と言えばホラ、あの子も。体育祭ん時に風花が見たそうなんスけど、首筋になんかあったらしいですよ。あいつらのリーダーも腕に彫ってたじゃないスか。奴らん中で刺青ブームなんスかね。女の子はなんもしねー方がキレーだと思うんだけどなぁー」
「そ、そ、そうだな」
話を振ると、急に真田の様子がおかしくなった。顔を赤くして、動きがぎこちない。あれ、と順平は思った。この反応、もしかして、
「……もしかして、見たことあるんスか?」
「い、い、いや、不可抗力だ。俺は悪くない。ただ、浴衣がはだけてだな、見えてしまったんだ。見ようと思ったんじゃない。灰色の、まるで花が咲いたような……」
ちょっとばかり気になるところがあって、順平は綾時をちらっと見た。彼は相変わらず「黒田くん、まだかなあ」とぽーっとした顔で岩に肘をついている。
まあ気のせいだろう、きっと普通に順平の知らない所で、そういう柄の刺青が流行っているのだ。まさか妙な刺青を彫ってるからと言って、黒田がストレガの仲間だということにはならない。風花が何も感じなかったのだ。
それに何と言うか、もしも黒田が彼らの仲間だとしたら、もう少し色々とやりようがあったんじゃあないかと言う気分になる。例えば女子に半殺しにされたり、男に言い寄られたりした時に、ストレガみたいな非情の人殺し集団ならば、もっとましな対応をすると思うのだ。少なくとも逃げたり隠れたり泣き寝入りしたりはしない。
脱衣所の扉がカラカラ開いた。ようやっと黒田が入って来たようだ。順平は「遅いぞ」と声を掛けて手を上げてやった。
◆
「ペルソナ発動反応確認」
僕が「これすごいぞ。美味いんだ。しかもタダなんだぜ」と教えてやった試食の生八橋を摘んでいたチドリが、急にぱっと顔を上げて言う。少しばかり離れた場所で、ペルソナ攻撃が行われたらしい。
遠くから男の悲鳴がいくつか聞こえた。「なんやなんや?」とジンが訝しそうに言う。「TPOをわきまえない方々ですね」と、タカヤが自分の日頃の行いを棚に上げてまともなことを言った。
土産物屋の店員は、「野良猫に餌をやったら仲間を呼んできた……」とぼそぼそ呟きながら、途方に暮れた顔をしている。だが文句は言ってこない。そりゃそうだろう、タダだって言ってるのはあっちなのだ。僕らは悪くない。
「何やろ、シャドウでも出たんかな」
「まだ影時間なってない」
「風呂壊されたりしてないよな……せっかく泳ごうと思ってたのに」
「カオナシ、貴方も温泉で泳ぐのはルール違反ですよ。マナーを守って楽しい修学旅行ライフを送るべきです」
「おいジン、さっきからタカヤ変だぞ。まともなことばっかり言ってる。おかしくなっちゃったんじゃないか?」
「ああうん、わしも変や思てた。まだちょっと熱あるさかい、そのせいやないかな」
「どっか故障しちゃったに百円」
せっかくだから兄弟揃って風呂に入ろうと呼びに行ったのはいいが、タカヤは誘ってやらなきゃ良かったかもしれないなと、僕はちょっと反省した。このまま総リーダーに世界平和とか暴力反対とかリサイクルとか言い出されても困る。
「大丈夫か?」と僕はタカヤの額に触る。おんなじようにして、「うん、やっぱ熱いわ」とジンが言う。チドリは相変わらず知らん顔で、ケースの生八橋を食べ尽くして、「いちご味が好き」とかぼそぼそ言っている。
しばらくすると、足を踏み鳴らして、見知った顔の面々が温泉の脱衣所から出てきた。皆一様に怒りに顔を染めている。その中で山岸だけがおずおず後ろを振り返り、「やりすぎじゃないかな」と言っている。
それで僕は何となく読めてしまった。望月や順平たちは、僕が以前巌戸台分寮に寄せてもらった時にもあったように、女子と風呂で鉢合せしたのだろう。きっとひどい暴行を受けたに違いない。恐ろしい。
何が怖いかって、僕がもう少し早く風呂に入っていたなら、きっと彼らと一緒にひどい仕打ちを受けていたのだ。やはり女子って生き物は狂暴だ。ろくなもんじゃない。
「まったく明彦の奴め……!」
「ホント、男子はバカばっか。風花もほら、気にすることないよ。あいつらもさすがに頭冷やして反省してるでしょ」
「進言します。綾時さんには、このままとどめを刺しておいた方が良いでしょう」
見たところ、全員ペルソナ使いだった。巌戸台分寮の女性陣だ。また見つかったら何かしら災厄が僕の身に降り注ぐことは目に見えていた。ほとんど条件反射でチドリの影に隠れていると、彼らの中で唯一僕を攻撃してこないアイギスが僕らに気付き、「こんばんは、あなたはここで何を?」と、すごく興味津々な顔で寄ってきた。
「別に、何も。お土産見てた」
「そうですか。ご忠告をいたします。現在入浴を行うのは、おすすめできません。絶対にダメです」
「……はあ、どうも。でも風呂入りたいんだけど」
「でしたら、私もご一緒します。あなたの身に望月綾時の魔の手が及ばぬよう、アイギスが全力でお守りします」
「……そう。せっかくなら望月よりも女子とかから守って欲しいかもしれない」
曖昧に頷いていると、岳羽が僕に気付き、「ちょっとアイギス、ダメだって言ってんでしょ!」とアイギスを叱り付けた。
「こいつ女の子見たら何をするかわかんないんだから、近寄っちゃダメって何度言ったらわかるの」
「この人は危険ではありません。危険なのは綾時さんです」
「もう……。ところであんたも何か用なの? できれば顔見たくなかったんだけど」
また絡まれてしまった。岳羽は一体僕の何がそんなに気に入らないのか分からないし、アイギスがなんで望月をそんなに敵視するのかってことも、僕は知らない。知ったことじゃない。
僕の仲間達は皆それぞれ他人のふりをして土産物屋を物色している。こいつら役に立たないなと僕は考えた。僕は溜息を吐き、「用は何もない」と言った。
「今は何の用もない。アイギスにも、俺から話し掛けた訳じゃない」
「はい、私はあなたのそばにいなければなりません。あなたこそ私の起動理由そのもの」
「だからあ、それは一体何なのよ?」
「それはわかりません」
「わかんないのはこっちだっての、ったく。部屋帰るよ」
岳羽がアイギスを引き摺って階段の上へ消えていく。山岸が僕に「ごめんね」と一言告げて、その後に続く。生徒会長どのは、もうすでにいなくなっていた。
「大分嫌われとんなあ。まあお前ホンマ見た目キてるで。やばいで。わしから見てもほんまちょっと、あんまりお近付きになりたないで、今のお前」
「うるさいな。お前だってすごくキてるくせに、言われたくない」
「どっちもキてる」
「まあまあ二人とも、不毛な言い争いはお止めなさい。それよりも世界の平和の為に祈るべきです」
「なあ、今日やっぱおかしいてタカヤ……大丈夫か?」
「うん、なあ。タカヤ、もう部屋帰って寝てたほうがいいって。風呂、明日の朝でいいじゃん。ゆっくり休んだ方がいいって」
さすがに心配になってきた。
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