変化するってのがどういうことなのか、僕はその時初めて思い知った。まず視線が高くなる。僕の身体は大きく膨れ上がっている。両手は野球のグローブみたいに、大きくて武骨なものになり、身体の感覚がほとんど無くなる。たとえるなら、人形に乗り移った幽霊みたいな感じになる。
『え?』
 いつもなら例のポルターガイスト現象が起こるはずだった。多分アスファルトが割れたり、街路樹が折れたりするのだ。
 僕にはペルソナを召喚するだけの強い力ってものがない。ペルソナは心を反映するんだって言う。僕はあの順平くんにまでへたれと称される人種なのだ。自覚はしているし、そんな自分を変えたいと思っている。結構常日頃思っている。
 だからちょっとびっくりする。ここは「やったあ!」と喜ぶところなんだろうけど、何せ気持ちが悪い。あんまり喜ばしいことじゃなかった。だって寮のガラス窓に写り込んでいる僕の姿ときたら、まるっきり物語の中に登場する恐ろしい死神そのものだったからだ。
 これは普通引かれるし、僕も引く。どうしてもっと格好良い姿に変身できないんだろう。例えばフェザーレッドだ。あんな感じのヒーロー然としたものに変身したい。
『ちょ……ええええ、なにこれ? ねえっ、ど、どうしよう? これ、どうやったら元に戻るの?』
「おま……何それ、というかいや、そんな格好でくねくねすんの止めろ。ギャップが気持ち悪い」
 傍で僕を見ていた順平くんに気持ち悪いとか言われてしまった。皆もぽかんとしている。まさか本当に変身するとは思わなかったという顔だ。僕に召喚を促した先輩がたも唖然としている。真田先輩は、自分が僕にさあやれと言っておいてちょっと無責任過ぎる。後で絶対問い詰めてやる。
「デス皇子様、さすがです。その御姿、素晴らしく美しい。さあ、あの憎きカオナシに神の裁きを」
「皇子様、ちょうカッケーです! わしらを苛めたカオナシをサクッとヤッちゃって下さい、頼んます!」
「いたぶって蹂躙して捻り潰して下さい。もう三回くらい殺してもいいです」
 ストレガの三人が手を叩きながら僕を褒め称えてくれる、けど、彼らはもしかしなくても、黒田くんのことが嫌いなんだろうか。
「敵、アルカナ可変『カオナシ』、来ます。弱点無し、万能属性以外無効、SP全快時にハルマゲドンを撃ってきます。発動したら戦闘不能は避けられません。吸魔に注意して」
 チドリさんが変に念入りに黒田くんをアナライズしてくれる。でも無茶苦茶だ。僕は喧嘩が弱いことにかけてはちょっと自慢できる平和主義者なのだ。何かの拍子で彼を傷つけたくもない。できれば話し合いで解決したいところだけど、黒田くんはさっきから僕の呼び掛けに耳を貸してもくれない。
 彼はまず、あからさまに目立ってしまっている僕を攻撃目標に決めたらしい。両手に分厚いナイフを構えて、地面を蹴り、次に気付いたら僕の目の前にいた。刃を僕に向かって振り下ろしてきていた。
 僕はまだタルタロス探索にも連れて行ってもらえない未熟者の見習いだけど、不思議と身体は勝手に動いた。パン切りナイフを極端に引き伸ばしたみたいな剣を振り、僕に向かってくる二本のナイフを軽く薙いだ。僕は多分だけど、反射的に払い落とそうとしたんだろう。でも僕の剣は、硬そうな黒田くんのナイフを、バターでも切るみたいにすっぱり切断してしまった。
 これには僕も驚いた。そんなつもりは無かったのだ。
 そしてまたそんなつもりは無かったのに、僕は僕から少し距離を取った黒田くんに向かって突進して行った。躊躇なく剣を振り下ろした。そしてくるくる舞う落ち葉みたいに、ふわっと身を翻した黒田くんを捉え損なって、アスファルトの地面に深い亀裂を入れた。
 間髪入れずに僕は剣を返した。済んでのところでそれは身体を屈めた黒田くんには届かずに、彼の背後にあった電信柱と街路樹をすっぱりと斬り倒した。刃が通った断面は、気持ちが良いくらいにつるつると光っていた。電信柱が地面に倒れ込む時、地震みたいな、ずしんとお腹にくる地響きがあった。
「ちょ……綾時くん! 加減しなさいよ、あんたカオナシくん殺す気満々なわけ!?」
『ちがっ……身体が勝手に動いて、止まんないんだってば! ど、ど、どうしよう!?』
 僕はかなり混乱していた。黒田くんに『逃げて!』と叫んだけど、相変わらず彼に僕の言うことを聞いている気配はない。怯む様子も見せずに僕に向かってくる。
『黒田くん! ちょ、落ち付いて。話し合おう。話せばわかるよ、ね!?』
 僕は向かってくる黒田くんに横薙ぎに斬り付けた。それは予想されていたようで、彼の身体が複雑な縄跳びでもしているみたいにふわっと浮く。
 浮いた身体に、僕は空いている腕で、固めた拳を叩き込む。小さな身体が殴り飛ばされて飛んでいき、裂けたアスファルトの上を何度か転がっていった。あの様子だと、もしかしたら骨が折れてしまっているかもしれない。
『お願いだから正気に戻って! 僕は君を傷つけたくないんだ!』
「お前言ってることとやってることバラバラだって! お前が落ち付け!」
 そんなことは僕が一番良く分かっている。でも僕の身体は、僕の意思とは関係なく、向かってくるものを敵だと認識してしまうらしかった。
 もう攻撃を止めてくれないかなと僕は期待した。でも残念ながら、黒田くんは諦めてはくれなかった。軽やかな動作で起き上がり、もう武器もないのに僕に襲いかかってくる。彼は伸び上がるように僕の腕を蹴り上げ、僕の剣を奪った。
 長い剣は小さな彼に構えられると、かなり不釣合いに見えた。でも小柄な体格の黒田くんは、剣の重さをそう気にしているようには見えなかった。彼は細いのに、異様に力持ちなのだ。
 そして斬りかかってくる。僕は背中に背負った棺桶を広げ、ブロックする。剣の一振りが、彼の動作のひとつひとつが、すごく細やかに見て取れた。
 黒田くんが傍にいるほど、僕の視界はクリアになる。精神が研ぎ澄まされる。
 僕は、彼の言葉を思い出していた。





――タナトスは、僕のペルソナですから』
 彼は申し訳なさそうな顔をして言った。
『二人で一緒に喚ぶんです。だからその、僕もしかしたら、――





 一瞬後、僕は地面の支えもないまま、片足を振り回していた。僕の膝は黒田くんの胸に正確に入り、奪われた僕の剣ごと彼の身体を弾き飛ばしていた。
 彼の身体は一度アスファルトの上をバウンドして転がっていき、仰向けの格好で動かなくなった。
 そして、ガラスの器が割れるような音がした。ビー玉みたいなかたちをしている、きらきら光る彼のお守りが割れていた。







「タカヤ、どうする? 傷、癒すか? カオナシ死にそうやねんけど」
「まだです、ジン。皇子様にご無体を行ったこと、少々反省してもらいましょう。それに我々何度か小突かれてとても痛かったです」
「このまま死ねばいいのに」
「ほんまや。今の内に殴っといたろ」
 ストレガたちが伸びている黒田くんを拘束し、彼の周りを取り囲んでひとしきり小突いた後で、何やら話し合っている。僕はと言えば、元の姿に戻れたのはいいけど、ひどい疲労と頭痛と眩暈を覚えてジャングルジムにもたれかかって座り込んでいた。指一本動かす気にはなれなかった。
「こいつの指定ワードって何やったっけ?」
「マジカルリリカルファイナルヌード――だったような気がします」
「いや、そりゃない」
「望まれるままに、とかなんとか」
「ああ、そうでした。では、――任務は達成されました。お疲れ様でした」
 僕は今、長鳴神社にいる。僕の仲間のS.E.E.Sたちはいない。僕と黒田くんが共倒れみたいなかたちでダウンしてしまうと、ストレガたちは僕らを担いでここまで来てくれたのだ。今はあまりみんなと顔を合わせたくない僕にとっては少しありがたかった。最近思うんだけど、僕は仲間のはずのS.E.E.Sよりも、復讐代行人のストレガたちの方に馴染みつつあるような気がする。
 僕をなんでか崇拝してくれていて、いつも傍にいるから、というだけじゃない気がする。なんだか僕は彼らをすごく遠い昔から知っているような気がするのだ。でも僕の思い出の中に彼らの姿は無かったように思う。それぞれが一度見たら忘れられない奇抜な人種なのだ。
「それにしても、君らは黒田くんの扱いがとてもぞんざいだね」
「彼は元々我々の処分役です。立位置は微妙に違う」
 榊貴先輩が良く分からないことを言った。僕は首を傾げた。彼は僕が理解していないことと、話題に興味を持っていることを悟って、分かり易く説明をしてくれた。
「我々三人が研究所を逃げ出した時に、彼は処刑人として我々を追ってきたのです。あそこでは我々に特別はなかった。そのはずなのですが、彼はただひとり自分の力で特別を勝ち得たのです。つまり役立たずと反逆者を粛清する処刑人の役割を。今は何故かおつむが可哀相なことになっていますが、あの頃の彼は素晴らしく脅威でした。敵の殲滅と任務の遂行を誰よりも速やかに完璧にこなす死神です。我々は完全な存在である彼に随分憧れたものでしたよ。まさしく最強でした。今は何故かおつむが可哀相なことになっていますが」
「…………」
 その言い方だと黒田くんが仲間外れにされているみたいだ。それに分かってはいたけど、やっぱり彼らは僕とは違う、とても遠い世界で生きてきた人達なのだ。僕には彼らの境遇が想像もつかない。
 黙り込んだ僕に、先輩は頭を振り、「昔の話ですよ」と言った。それで少し安心した。少なくとも今まで見ていた限り、彼らなりに黒田くんを大事にしてあげているようだった。そのことに関しては、彼らの絆というものをまだ上手く理解できていない僕が口を挟むべきじゃない。
「まあそんなことを言っても、十年近く一緒にいればそう変わりません。彼は我々の仲間ですよ。ただ少々おつむが弱いのが難点と言えば難点ですが」
「タカヤ、三回も言ったりなて」
「多分、栄養が頭に回っていないのでしょう。――カオナシ、起きているのでしょう。何か言うことがあるのではないですか」
 僕はびっくりして黒田くんを見た。彼は相変わらずぐったりしていたけど、ぱちっと目を開いた。もう起きていたらしい。彼はしばらく目線をうろうろさせて、蚊の鳴くような声で、「ごめんなさい」と言った。僕の方を見ようとはしなかった。
「あの人の所へ行ったのですね」
「うん……」
「キーワードのことを忘れていたのですか? まったく貴方らしくもない」
 黒田くんはびくっと震え、恐る恐るといった動作で起き上がった。腕はまだ背中のほうでひとつに纏められたままだった。
「デス様が……何をするべきなのかとか、お力の……使い方とか、わかれば、――皇子様が喜んで下さると思ったから……」
「ですが結果的に貴方は皇子様のお手を煩わせました」
 また黒田くんが震えた。顔をくしゃっと歪めて、目からぼろぼろと大粒の涙が零れていく。すすり泣きながら、彼は僕に「ごめんなさい」と繰り返していた。
 本当に小さな子供そのままみたいだった。
「ごめんなさい……皇子様、おうじ、さま、ごめ……」
 僕はひどく重たい身体をなんとか起こして、黒田くんに駆け寄った。拘束を解いて、肩に触って顔を覗き込んで、「大丈夫だよ」と言葉を掛けてあげる。彼をなんとか慰めようと思った。
「あああ、泣かないでいいんだ。君が無事で何よりだよ」
「お言葉ですが、皇子様は少々カオナシに甘過ぎるのではないかと」
「そうです。あんまり甘やかし過ぎると、そいつはどんどんつけ上がってダメになる人種です」
「そいつは基本的にサディストだけど、皇子様に関してはドMだと思うから、もう少し扱いをひどくした方がいいんじゃないのと思います」
「いいんだよ。いいんだ。黒田くん、大丈夫だから。僕の為を想って頑張ってくれたんだね。変なこと言っちゃってごめんよ。もう怖くないから」
 ストレガたちは黒田くんにじとっとした恨みがましげな目を向けていたけど(これは後で喧嘩になるなと僕は予想した。彼らは結構良く喧嘩をする)、ともかく黒田くんは僕のためにこんなことになってしまったのだ。彼は悪くない。
「ねえ、キーワードってなんだい」
「そこのカオナシの洗脳ワードのことです、皇子様。実験の一環で、特にそこの、幾月氏お気に入りのカオナシに念入りに設定されていた言葉です。命令を忠実に実行させるための言葉です。『君は私の望むままを行なう』でしたか。まだ有効だったとは予想外です。思えば四月に貴方が幾月氏の呼び出しを受けた時から、何かおかしいとは思っていました。彼のことが誰よりも苦手な貴方が、依頼とはいえ彼の言いなりになるはずがない」
「悪い。ほんと、迷惑掛けた」
「はい。貴方は今後幾月氏に近付かないことです。単独行動は控えて下さい。どうも貴方がひとりでものを考えて行動すると、全てが裏目に出るように思います。いいですね」
 黒田くんは困惑したような顔のままで頷いた。
 そして、急にひゅっと息を飲み込み、目を見開いた。
 彼は胸のベルトを爪が白むくらいぎゅっと握り締めて、ひどく咳込みはじめた。夥しい量の血を吐き出し、荒い息をついている。
「く、黒田くん!?」
 僕は彼を抱き、背中を擦りながら、呆然と赤い血を見ていた。普通じゃない。病院に連れて行かなきゃならない。ぐったりして震えている彼を急いで抱き上げ掛けたところで、「病院はあかんです」と白戸くんに腕を掴んで引き止められた。
「どうして! 放ってはおけないよ、診てもらわなくちゃ」
「せやかて、わしらには病院とか警察とかは鬼門なんです」
「心配はいりません。良くあることですよ。少々はしゃぎ過ぎたのです。チドリ、薬は持ってきていますか?」
「貸しがまたひとつ」
 三人ともとても落ち付いている。これが初めてって感じじゃ無かった。チドリさんが黒田くんに白い錠剤のようなものを飲ませると、苦しげに喉を掻き毟っていた黒田くんが、幾分か楽になったようで、静かになった。
 僕は落ち付いた彼の背中を撫でながら、「何を飲ませたの?」と恐る恐る訊いた。僕はあまり薬を飲まないから分からないけれど、こんなに効きが早い薬ってあるものなんだろうか?
「ペルソナ能力の抑制・制御剤ですよ。延命剤と言っても良いかもしれない。我々には必要不可欠なものです。あの自然覚醒ペルソナ使いたちとは違うのですよ」
「血……」
 チドリさんが黒田くんの背中にそっと手で触れて、何の感慨もなさそうに言う。その話をしている時の彼らは、昼間よりも随分疲れ切っているように見えた。
「こいつが一番、擦り減ってる」
「延命?」
 喉が乾くような、息がしにくいような、嫌な感じがする。僕は、すごく嫌な予感を覚えている。榊貴先輩が頷き、僕の嫌な予感を肯定する。
「ええ。問題ないでしょう。彼は丈夫です。運が良ければ我々と同じく、あとニ年持つでしょう」
「二年……?」
 二年、と僕は考えた。僕は二年経ったら、きっと十九歳になっている。来年は成人式だね、何を着て行こうかという話をしているだろう。順平くんは騒いじゃダメだよと念押しされているかもしれない。未来は僕らには当たり前に約束されているものなのだ。
 でも二年経つ。その頃には変わり者だけど結構面白い人ばかりのストレガはいなくなっていて、僕のことを皇子様と呼んでいつもくっついてきてくれる黒田くんの姿は無くなっている。
 どこにもいなくなっている。
 たった二年あとに。







「こんばんは、いい夜ですね」
「そうだね」
 幾月は相変わらず掴み所のない様子で頷き、急で不躾な面会にも驚いた様子は無かった。ただちょっと残念そうな顔をしていた。
「ふたつ予想をしてたんだよ。まずは君たちを処分した彼がここへ戻ってくること、もうひとつは君たちを処分し損なった彼がここへ戻ってきて僕に文句をつけることだね。君たちが来るのは考えてなかったなあ」
「それは残念です。お悔やみ申上げますよ」
 タカヤが頷く。彼も彼で飄々としている。捉え所がない。ジンはこっそりと溜息を吐き、手製の爆弾を握り締めた。
「まあ待ちなさいジン。チドリも斧をしまいなさい」
 ジンが先走る前に、タカヤがいつもの呑気とも取れる声で窘めた。チドリと聞いて、ジンは意外に思って振り向いて、彼女を見た。チドリは居心地悪そうに目をふっと逸らしていた。手には得物の斧が握られていた。
「彼を君たちが殺したのかい? そりゃすごいことだよ。今まで無能だと思っていたことを詫びなきゃね」
 幾月がまだ何か喋っている。タカヤが「まあ厄介ではありました」と応えた。
「さすが貴方が最高傑作と評しただけはあります。彼は素晴らしい。ただおつむの出来は少々問題です。あれでは野生動物ですよ」
「タカヤ、そんな格好良いものじゃない。あいつがサバンナで生きていけるはずない。せいぜいコンクリートジャングルで雨に打たれて震えながら残飯を漁ってる野良猫よ」
「お前ら、ほんまにカオナシを貶める時は生き生きしとるのお……」
 ジンはさすがにカオナシが可哀相になってきたが、タカヤはとぼけた顔で「心外です」と言う。本当に心外そうだった。
「さて、用件は見当がついていると思います」
「良く分からないよ」
「ええ、つまり、我々の仲間が――私の弟がお世話になったようですから、相応のお礼をしに来た訳ですよ。さよならです」
「とても残念だ」
 幾月は本当に残念そうだった。「私が皇になるのに?」と言う。彼はまだ自分が選ばれた者だという妄想の中で生き続けているらしい。
「カオナシ君はどうしたんだい? 私を殺せるのは彼だけだよ」
 タカヤの拳銃から銃弾が放たれる。それは至近距離で炸裂する。外れようがない。『殺せるのは彼だけだよ』なんてもんじゃない。ジンは頭を振り、「アホらし」とぼやいた。チドリは「きもちわるい」と不機嫌だ。彼女は実の所、あまり人殺しが好きじゃない。服が汚れるからだ。
「行きましょう。あまり長い間皇子様にカオナシの子守りをさせてしまう訳にはいきません」
「帰って飯でも作りましょか。五人ですき焼きやな」
「どうしたの、変に豪華」
 そして三人は影時間が明ける前に姿を消す。誰もいなくなる。





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管理人:ゆりんこ 2007年04月29日〜