
『ST4
わかりやすいあらすじ』
……パラレル、ストレガえーたんとS.E.E.Sりょうじさんのおおざっぱなあらすじを。こいつを元にえろいのをプチプチ書きたいと思うます。。
●十年前、事故直後から脱走まで
十年前事故に遭って孤児になっちゃった主人公黒田栄時くん(7)は、ムーンライトブリッジでアイギスと一緒に倒れているところを桐条の研究所に回収されます。どうやらおなかのなかに逃げ出したデスを宿しているようなのです。
こうなったからには手放せねーと、実験動物にされる日々。外の世界ではどうやら自分は死んだことになっており、今更誰も探しても助けてもくれません。名前も貌も剥ぎ取られ、アルカナ不定な性質から、便宜上「カオナシ」と呼ばれるようになります。
実験から半年ばかり過ぎたころ、タルタロス捜索に向かえという命令が下されます。タルタロスは影時間にだけ出現する塔で、シャドウの巣のようなものです。
人工的に覚醒したペルソナ能力はあるものの、メンバーはまだまだ小さい子供だけ。おそらく生きては帰れないだろうなあ、とカオナシくんは思うのですが、行きたくないよと嫌がっても命令違反で処分です。どっちにしても先はありません。
そうしているとろくでもない同じ班員たちが脱走計画を立てているようなのです。四人中三人乗り気で、カオナシくんは上司への絶対の忠誠と死への憧憬を持ってはいるのですが、まだまだ意志薄弱で流されやすい子供でした。
「お前ももち来るやんな? ハンチョやもんな」
「……うん」
カオナシくんはNOとは言えない日本人だったのです。
仲間の計画に乗り、研究所の薬品棚からありったけの抑制剤を盗み、カオナシくんは三人の仲間と一緒にトンズラしました。
でも子供のやることくらい、大人には想定済です。すぐに追手が掛かりました。大人と犬に追い詰められて、偶然にも半年強前の事故の現場ムーンライトブリッジに逃げ込んだ四人の子供たち。もう逃げ場はありません。
ここまでかと諦めに入るカオナシくんを含む三人の子供たちでしたが、仲間のタカヤの「どうあがいても死ぬ時は死ぬ、生きる時は生きる、すべて運命が決めることです」という幼い子供とは思えない運命論に同意して、橋の上から遥か遠い海に向かって心中するのでした。
●脱走後から2009年3月まで
タカヤの言う運命論のとおりだったのか、単純に飛び降りたくらいでは死ねない丈夫な身体だったのか、子供たちは一人も欠けずに生き残りました。
研究所から出た彼らには自由が待っていましたが、最低限の生活の保証もされないつましい暮らしです。
こっそり店に入って色々なものをパクって、物資の調達ができる影時間がなければ、おそらく小さい子供たちは生き延びられなかったでしょう。肩を寄せ合って息をひそめて暮らし始めます。
雪の降るなか、ぼろぼろの廃屋の冷たいコンクリートの上で四人でくっつきあって、「チィねえちゃん、さむいね」とか「カッちゃん、手、つめたいね」とか「ジンは頭部がいちじるしく寒そうですね」とか「あんたそんなカッコで寒ないんですか…あの、上半身」とか十歳にもならない子供たちが震えている姿を想像してみてください。真っ赤になったちっちゃい手のひらを息ふーっと吹いてあっためている光景を。私なら号泣します。
カオナシくんは仲間というかもう家族。兄弟。というほかの三人と一緒にすくすく育ちながら、影時間にだけ現れる同い年くらいの不思議な子供ファルロスたんと出会い、「外出てはじめてのトモダチだ」と仲良くなります。
寒い時には一緒にくっつきあって毛布に包まり、夏はポロニアンモールや潮溜まりで水をかけあって、一緒にお風呂屋さんへ行って、身体の洗いっこしたり、水が苦手なファルたんに「ちゃんと目を閉じてろよ」と言いながら頭を洗ってあげたり、ファルたんが目をぎゅっと閉じてプルプルしてたり、お湯のなかで手を繋いで声をそろえて百数えたり、お風呂上りには一緒にいちご牛乳を飲んだり、ふたりで牛乳のフタ集めたりしてたんだと思います。
(※こう書くとぽわーとしている印象ですが、影時間の水は血のいろをしているということを忘れてはなりません。いちご牛乳もパクッたやつだからソレ)
でも楽しかった日々は死神・愚者両ランクMAXとともに終わってしまいます。
ある朝ファルロスたんがカオナシくん(17)の枕もとに立ち「お別れだよ」とか言うのです。
カオナシくんは「ずっといっしょだって言ったじゃんウソツキ!」とファルたんを行かせまいとするんですが、運命には逆らえず、ふたりは離れ離れになってしまいます。
ファルロスたんは出かけしなに、幼いころから淡い恋心を抱いていたカオナシくんに、「僕のお嫁さんになって」と言おうとするのですが、きっと約束のとおりもう一度出会えた時に一番に言うことに決めて、黙って消えていきます。
残されたカオナシくんは空虚な気持ちで日々を過ごしつつも、最近兄弟たちが趣味ではじめた復讐代行の仕事を手伝い、ある夜妙なものを見ます。どうやらペルソナ使いらしい人間たちが、街のシャドウをいじめています。
自分たち以外にもペルソナ使いがいて、シャドウになんか恨みでもあるのか、小突き回しているのです。
過激なシャドウ愛護団体ストレガとしては黙って見過ごせません。すぐに相手の身元を調べると、どうやら昼間の滅びの塔、月光館学園高校ゆかりの者らしいのです。
すぐさまジャンケンをするストレガフォース。妙にジャンケンが強いタカヤと、まあ普通のチドリ、そして妙にくじ運が悪いカオナシくんとジンなので、まあいつもどおり負けるのはカオナシくんかジンです。そんなわけで今日はカオナシくんが負け犬決定です。
「まあジャンケンで決めるって言った時点でこうなることは予想していたさ……」とカオナシくん。でもNOと言えない日本人なので、面倒臭いと思いつつも、結局おとなしく月光館学園に潜入します。
●転校生はWリーダー
ストレガ現場リーダーカオナシくんは、「黒田栄時」という昔使ってた本名か偽名かもわからない名前で、月光館学園高校に転入しました。
一方世界に産まれ落ちたファルロスたんは、ふと気がつくと、雑踏を歩いていました。
いつのまにか背も伸びて、学校の制服を着ています。
自分自身に施した記憶操作に操られ、昔のことはすっぽり忘れてしまって、自分は望月綾時という名前の十七歳の男で、ついさっきこの国についたばかりの帰国子女で、この春から月光館学園の転入生として楽しくやっていくんだと思い込んでいます。
巌戸台分寮に割り当てられて、初日からゆかりさんと美鶴さんを口説いて顰蹙を買い(※美鶴さんは口説かれていたことにも気付きませんでした)、四月七日に初登校し、そこで今は「黒田栄時」という名前のカオナシくんと運命の再会をします。
でも綾時さんは記憶がないせいで、そして黒田くんはあの眩しい日々を過ごした無邪気なマブダチがこんな女たらしの変なオデコに変貌を遂げているとは夢にも思わず、お互いまったく気付きません。
前髪で顔も見えない黒田くんはかなりキてる?という外見で、綾時くんは最初はスルー気味なのですが、偶然そのお顔を見た途端一瞬で恋に落ちてしまいます。
なんて美しいひとなんだろう、こんな綺麗なひとは今までに見たことがない、この人こそ僕の運命のひとだ……と内心ときめきまくります。さっきまでファルロスだった時分に「あのこをお嫁さんにするんだー」と心に決めていたためでしょうか。
綺麗な黒田くんがいて、かわいい女の子がいっぱいの月光館学園の生活に心をときめかせながら日々過ごす綾時くんですが、登校から二日後の満月の夜にゆかりさんに叩き起こされます。
「こんな時間に……まさか夜這い?!」と男としての幸せを噛み締めているところに、「今そういうノリに付き合ってる場合じゃないから」と靴の底で金的攻撃を食らう綾時くん。容赦ありません。男として辛いところです。
どうやら寮全体がシャドウに襲われているようなのです。シャドウってナニ?なまっさら綾時くんは、とにかくなんだか慌てているらしいゆかりさんについていきます(急所を押さえながら)。
裏口も正面玄関も敵の手に落ちており、かなり大混乱しながらとりあえず上を目指す綾時くんとゆかりさん。屋上へ逃げ込み、鍵を掛けてほっと一息吐いたのもつかの間のことで、外壁をよじのぼってきた大型シャドウ『マジシャン』に襲われます。
ゆかりさんが応戦するのですが、まるで歯が立ちません。彼女が倒れると同時に足元に転がってきた銃器型の召喚器を拾って、綾時くんは立ち尽くしています。
その様子をモニタで見ていた三年生ズは助けにいかなければ…!と慌てて作戦室を出て行こうとするのですが、「待て」と幾月さんに止められます。どうやらモニタ画面の中の綾時くんが、頭に召喚器を突き付けているのです。
「さあ、はじまるよ」と引鉄を引く綾時くん。普通、ペルソナ使いはそこで身体からニュルンとペルソナが出て来るのですが、なんだか様子がおかしいのです。
綾時たんの身体からペルソナは出てきません。かわりに、彼自身の身体が変化して、アルカナ『死神』タナトスが顕在化します。変身しちゃいやがりました、コノヤロー。
ええええええええと驚くゆかりさんと三年生ズ。幾月さんは眼鏡のせいで表情が見えませんが、内心大喜びです。どうやら十年前ロストした、デスを宿した子供を今まで必死で探しまわっていたらしいのです。
実は顔がほぼかわらない綾時くんと黒田くんの転入届を見てえええええちょどっち?うちの子はどっち?と困惑していたのですが、まず片方の綾時くんはペルソナ使いだったことを知って安心するドクター幾月。駄洒落大好きな、S.E.E.Sの清涼剤のような黒幕です。
まだ不完全ながら、シャドウが皇子にかなうはずもなく、一撃でマジシャンを消滅させる綾時くん@タナトス。あまりにも圧倒的です。
(タルタル綾時は、圧倒的な力がありながら、あまりにも人間の部分への負荷が激しいため三ターンしかもたないタナトスモードに変身できるといいと思います)(ターン経過後は人間形態に戻りますが、HP/SPが1に)
初変身後、かなりの負担が掛かったのか、人間の姿に戻った途端に綾時くんは倒れてしまい、以降一週間目を覚ましません。
ゆかりさんはあんまりにも禍禍しい死神に薄気味悪くなり、三年生もなんなんだあいつは…と深刻な顔です。
――その頃黒田くんは、兄弟四人揃ってコンビニで今日の晩飯を万引きしてました。
おでんでした。
●S.E.E.Sリーダー望月
目を覚ました綾時くんは、分寮のラウンジに呼び出されます。幾月さん、三年生ズ、ゆかりさんが揃っており、影時間とシャドウの説明を受け、S.E.E.S入らない?と美鶴さんに誘われます。
「美しい貴女の頼みとあらば、断わるわけにはいきません」とタラシ本領発揮の綾時さん。幾月さんの駄洒落も軽くスルーです。多分女子がぐーぐーナンボとか言ってたら「わあ!おもしろーい!あははー!」と大喜びなのにね。
そうしているうちに真田先輩に連れられて、仲良くなった順平くんが寮にやってきます。驚いたことに、いいとこなしの顔つきをしているのに、彼もペルソナ使いらしいのです。
頭数が揃ったところで、メンバーはタルタロスに初挑戦です。とりあえず現場リーダーを決めようというところで、「ハイ!ハイッ!」とうるさい男ふたり。ゆかりさんはもうげんなりです。
「じゃあじゃんけんだ!」
「おうよ望むところだぜ!」
そんな訳で二年生三人でジャンケン勝負、黒田くんの幸運をおなかの中で吸い尽くしてきた綾時くんは見事リーダーを引き当て、「やったあー!」と大喜びです。順平くんは地団太踏んでチクショー!と悔しがっています。ゆかりさんは不安でたまらないのですが、美鶴さんは「まあ運も実力のうち」といい加減なことを言って三人を送り出します。
そんなこんなで初タルタロス。低レベルなシャドウたちは、皇子を見るなり逃げ出して、訓練になりません。ようよう赤いシャドウとエンカウント→タナトスモード→瞬殺。
「……お前ソレずるっこだって」と順平くんはビビっています。ゆかりさんも「あんまり近寄りたくない……」とか言っています。チームワークの欠片も生まれませんでした。これではただのシャドウいじめです。
初タロスはあっさり終了。エントランスを出ると、影時間が明けていきます。
――その頃黒田くんは、遅くまで情報収集している頑張りやさんのジンに夜食を作ってやろうとしたのに、ガスコンロが使えず途方に暮れていました。
アギでいいじゃん。
●やーくーしーまー
満月シャドウを倒し、風花さんを率先して助け、仲間がどんどん揃いつつある頃、幾月さんの提案で屋久島旅行に行くことになります。
そのころになると「おはよう!」には「おはよう」で返されるくらい、仮初の黒田コミュがわりと良い感じになってきた綾時さんは、黒田くんの水着姿が見たいなァという理由で「あの子も誘っていいかな?」と言い出します。こいつえーたんのことしか考えてねえええ
黒田くんがいけすかない順平くん(※リーダーをやっかむよりも、あの男をカリスマの座から引きずり降ろすことばかり考えています。オレはペルソナ使いなのに、なんであんな普通のやつに勝てないんだよおお!と不満です。多分喧嘩した時に、ペルソナついてっからラクショー!とヘルメスつけて殴り掛かって、ルシファーサタン持ちのえーたん(LV99)に瞬殺されたのがトラウマになっているんでしょう)はふざけんなー!と怒りだし、「あんなやつが来たら楽しい屋久島の海が汚れる!」と言いたい放題です。(そして綾時くんににこやかにボディブローを食らいました)
ゆかりさんや風花さんは、カリスマ黒田くんが来るのは大賛成なのですが、一応部の旅行だし……と遠慮顔です。
幾月さんは「ソレいいねー! 人数多いほうが楽しいしね!」とか白々しく言っています。でも美鶴さんに一般人がいるところではできない話もありますからと怒られてしまい、結局部員だけで屋久島へ出発。
順平くんと綾時さんが肩を組み合って「やーくーしーまー!」と絶叫しているそのころ、黒田くんは兄弟四人揃って、近所の海で潮干狩りしてました。
あさりがいっぱいとれました。
屋久島ではゲーム本編と比べて大分やる気のあるナンパを行う男性陣。病的な女好きと健康的な女好きが揃えばもう怖いものはありません。真田先輩がかわいそうです。
ですが間が悪くナンパは撃沈続き。順平くんなんかはこれは黒田の呪いだと言い出す始末。ほんとにそうかもしれません。
そうしているうちに三人はちょう可愛い女の子を見付けます。思わずやる気満々の男たち。
ですが非常にガードがかたく、先輩も順平もブロークンハートです。君達ダメダメ!とにこやかに「ヘイベイビー!」と少女に話し掛けた途端、女の子は「あなたはダメですッ!!」と電光石火の速さで綾時さんに襲い掛かってきます。
「オメー絶対痴漢と間違えられたんだよ!」といまいち的外れなことを叫ぶ順平くん。綾時くんは誤解だよおおおと泣きながら森の奥へと逃げていきます。もうさんざんです。
つかまって首を絞められ、やさしいお母さんの幻を見ているところに、ようやく女性陣と幾月さんがやってきて、綾時くんは一命を取りとめました。良かったですね。
何故か異常に綾時さんを嫌っている少女は、なんとロボットで、対シャドウ用の戦車らしいのです。名前はアイギス。十年ぶりの再会でした。
なんだかんだありつつ寮へ帰り、満月を迎えたころ、「ストレガ」と呼ばれているらしい二人組にシャドウ討伐を邪魔されます。
何故かS.E.E.Sの情報は相手に筒抜けです。アルカナ、名前、月光館学園へ通っていること、弱点属性まで知られています。これは怪しいぞと思う面々。どうやらどこかにスパイがいるんじゃあないか、という話になります。
メンバーはまさか共通の友人黒田くんがあのキてる二人と仲良しだとは気付かず、風花さんあたりに疑いが掛けられて可哀想なことになればいいと思います。
そしてリーダーと兵器の仲が激しく悪いなか、アイたんが学校に通うことになり、可愛い制服着て登校しちゃえばいいと思います。
ロボだけどちょう可愛い女の子のアイたんが弱点にヒットした黒田くんは、アイたん見るなり「こ、こんにちは。ぼ、ぼ、僕は、黒田栄時と言います。あ……えっと、あの僕、」とかアワアワしながら真っ赤になってしどろもどろになり、順平に爆笑されればいいと思います。
じゅんぺは男子につれないアイたんの性質を知っているので、「それいけアイちゃん! その勘違いしたイヤホンマンを豪快に切り捨ててやってくれ!」と念波を送りつつ、黒田くんがフラれるのを心待ちにします。
でも予想外の展開で、アイたんは「見付けました。あなたが私の探していたひと。私の一番大切は、あなたのそばにいることです」と黒田くんに抱き付いて離れません。
黒田くん真っ赤です。じゅんぺは唖然とし、綾時くんも別の意味でええええとなっています。
「だ、だ、だ、ダメー! その子はロボ、」
「え、望月? なんで、そんな、……あ。もしかして、この子お前の彼女とか……」
「綾時さんはこのひとに近寄らないでください」
みつどもえ!
綾→主→アイの楽しい学園生活の甘酸っぱい一方通行もありつつ、順平とチドリンが出会いつつ、チドリストレガ発覚して捕まり→何者かの助けで脱走イベントがありつつ、楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。
どうでもいいですかストレガ4私生活しょぼすぎですね。
●攫われた僕のお姫さま
ある日のこと、黒田くんが学校をお休みします。夏風邪かなーと心配していると、放課後黒田くんのアドレスからメールが。
『お前の友人はここだ。今夜の影時間、旧陸軍基地で待っている。復讐代行人』という内容に唖然とする綾時さん。どうやら黒田くんは、S.E.E.Sの綾時さんたちと仲良くしてたところに目を付けられて、キてるあいつらに誘拐されてしまったようなのです。
「コレぜってー罠だって……ほっとこうぜ。むしろほっとこうぜ」と順平くんは言いつつも、しゃーねえなって顔をしています。彼はいいひとなので、嫌いな奴でも一般人をチームの抗争みたいなことに巻き込んでしまって罪悪感のようなことを感じているのです。
綾時たん気が気ではありません。「僕のせいで黒田くんが……!」と憔悴しきっています。ふつうのひと黒田くんがストレガに怖い目に遭わされていると思うと胸が張り裂けそうです。
慌てて一人で向かおうとしますが、仲間に引きとめられ、影時間に地下深くの旧陸軍基地に向かうことに。
目的地に辿り付き、地下深くへ降りていくと、ぼんやり立ち尽くしている黒田くんが。綾時さんは大好きなあの子が無事だったことに目を潤ませながら、ほっとして抱き付こうとしますが、「待て!」と荒垣さんにマフラー引っ張られて止められます。
途端鋭いナイフが。危ういところで黒田くんのナイフを避けた綾時くんですが、まるでわけがわかりません。なんでこの子が襲ってくるのかと。「なんかされたの?!」とすごく心配顔です。
そこで頭の回転の早い美鶴さんが、「黒田、何故お前は影時間に象徴化していない?」ともっともな疑問を抱きます。黒田くんは月光館の制服を着たままですが、「……よォ」と挨拶する荒垣さんにぺこんと頭を下げて、「こんばんは」とか言っています。
どうやら知り合いらしいのです。なんで不良と学年トップの優等生が?と訝るみんなの前で、ストレガと顔見知りの荒垣さんは「こいつはストレガだ」と暴露してくださいます。
ええええええええとなる綾時さんたち。
どうやら黒田くんは、あのストレガのリーダーらしいのです。
目の前の大事なお友達と、あのキてるやつらのリーダー(陰湿そう)とが上手く繋がらず、綾時さんは信じられません。「信じられないよ!」と叫ぶ綾時さんに、黒田くんは「別に信じてもらわなくていい」と肩を竦めて、姿を現したほかのメンバーと共に「活動をやめろ」と忠告して、S.E.E.Sを地下に閉じ込めてしまいます。間の悪いことに今日は満月。
満月シャドウを討伐して、一向はなんとか地下から抜け出しますが、仲の良い友人に騙されていたことを知ってみんな憂鬱な顔つきです。
●ストレガフォース
以降何度かエンカウントして対立するも、ある日顔を合わせていたところで、黒田くんはつい学生時代(と幼年期)のくせで綾時さんをシャドウからかばって倒れてしまいます。
僕を助けてくれたよ!やっぱりこの子は悪い子じゃないんだ!と確信する綾時さん。
あのやさしかった黒田くんが(黒田くんは敵に近付く為のせいいっぱいの歩み寄りだったのですが)沢山親切にしてくれたことが全部ニセモノのわけはない!とピュア全開でなんとか話そうとしたり、あんまりに邪険にされてつい焦れて襲い掛かっちゃったり、監禁陵辱したり、逃げられても諦めずまた攫ってきて、餌付けしてみたり、発生した宇宙コミュを上げたりして、ようやくシャドウは最後の一体、というところまでこぎ付けます。
最終決戦の場所、ムーンライトブリッジに浮かぶ最後の一体、「ハングドマン」のもとへ向かうS.E.E.Sの前に立ち塞がるストレガ。最後まで邪魔してくれます。
ここではじめてまともな戦闘を行いますが、綾時さんの圧倒的な力の前には、ストレガもとてもかないません。綾時さんは「投降してくれ。君を傷つけたくないんだ」と降伏を促します。
もう無理、とちょっと盛りあがって心中してみたりするストレガメンバー。そんな中で、現場リーダー黒田くんは「止めろ」とひとり立ち塞がります。
実は黒田くんは巌戸台分寮に潜入し、作戦室をあちこち調べまわってたところ、S.E.E.Sの黒幕幾月さんとバッタリ出会い、「シャドウの討伐が完了するとすごく素敵なことが起こる」と聞かされていたのです。
ああ望月は騙されてるんだと思い当たる黒田くん。
何とかしようにも、「仲間の僕と敵の君、彼らはどっちを信用するかな」と言われ、ぐっと詰まります。ストレガなんて人殺し集団の言うことを、いくらあのやさしい男でも、信用するはずがありません。
慌てて逃げ出したところ、「君が走って逃げるなら――僕もろうかを走ろうか?」と屈辱の駄洒落が背後から追い掛けてきます。耳を塞いで寮を飛び出す黒田くん。そんなもの駄洒落じゃなくて親父ギャグです。大嫌いです。ピュアなハートに大打撃です。
そんなわけで、ムーンライトブリッジの上で、黒田くんは信じてもらえないだろうなと思いつつも、「シャドウ、全部倒したら大変なことになるんだ」とS.E.E.Sに忠告します。
やっぱり聞かないS.E.E.Sメンバー。ストレガ嫌いのじゅんぺと天田、真田先輩は「ふざけんな」と非難轟々です。
「影時間消えたら、ペルソナ使いは生きられない。あのシャドウを倒したら、きっと今よりずっと悪いことになる。本当だ」と黒田くんは必死に訴えます。真剣に綾時くんを見て、「望月、信じてくれ」と言います。
黒田くんはこの時点でかなり望月綾時(※はじめての人)に心を許しており(※餌付け)、もしかしたら、彼なら僕のこと信じてくれるんじゃないかなと、淡い期待を抱いていました。
ここで選択肢が出現、
>栄時を信じる
「……君を、信じるよ」
>仲間を信じる
「……ごめんね」
「栄時を信じる」といちゃいちゃしながら通常エンド、「仲間を信じる」とタルタロスの鐘が鳴るなかで黒田くんが幾月に生贄にされ、はりつけ綾時さんの目の前で殺されてしまい、バッドエンドになります。
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