「ありえないんですけど!」
 朝からいきなり机を叩かれて怒鳴られた。また女子だ。
 僕は何を咎められているのかが理解できずに、首を傾げた。
「何の話?」
「口答えするな! 黒田の癖に!」
 また机を叩かれた。理不尽だ。僕は悪くない。朝から何人もの女子生徒に囲まれて、尋問まがいのことをされる原因が思い当たらない。
 僕はごく普通の、まっとうな、混じりけなく無害な、ただの復讐代行人なのだ。
「あんた、岳羽さんやアイギスさんだけじゃ飽き足りずに、今度は綾時くんにまで付き纏ってるそうじゃないの」
「付き纏う? 覚えがない」
「喋るな! 息をするな! 黒田の癖に!」
 今のは多分、死ねって言われた。
 僕は、多分いつものように表情には出ていないんだろうけど、ほとほと困り果てていた。この世界には、なんで言葉なんか存在するんだろう。あったって、僕は同じ言語を話す相手とすら分かり合えないのだ。
 そんなだから皆こぞって僕らの復讐代行サイトに書き込みなんかするのだ。そりゃもうすごい件数を。どうせなら金を取れば良いのに、タカヤの奴のポリシーのお陰で、僕らはいつも慈善活動をやっている。
 おかげですごく貧乏だ。今日の昼間食うものにも困っている。
 僕の席の真前で、腕を組んで仁王立ちしている女子は、『MRS』と書かれた腕章を付けていた。『望月綾時親衛隊』らしい。彼女が隊長らしい。今名乗っていた。
 彼女は大仰な仕草で手を上げ、絶望したように頭を振った。すごく悲しそうだった。何がそんなに悲しいのかは分からないけれど、ともかく悲壮さはすごく感じられたのだ。
「望月×黒田なんて、例えるならパリの一流パティシエが作った繊細で優美なストロベリー・ショートケーキに、無残にも『ごはんですよ』を掛けて食べるようなものじゃない」
「別々に食べた方が美味いと思う。いつか毎日そんなものが食える暮らしがしてみたかった」
「誰が口を開いて良いと言ったッ!」
「ごめんなさい」
 謝ってしまった。なんだかすごく癪だ。僕が一体何をしたって言うんだ、くそ。
 望月の親衛隊長さんは、三十センチ定規を乗馬鞭のようにしならせ、ピシピシと音をさせながら僕の肩を叩いた後で、「あんた、もう二度と綾時くんに近付くんじゃあないわよ」と言った。
「別に、近付いてない。俺は確かあの男とは、何か用事さえなければ特に関わりがないはずだが」
「その口! 縫い付けてやろうかッ!」
「喋ってすみません」
 また謝ってしまった。ちょっと自己嫌悪だ。譲らなくていいところは、譲らなくても良かったはずだ。
 望月の親衛隊長さんは定規を僕の鼻先に向け、「覚えておきなさい」と言った。
「忠告はしたわよ。もう二度とチョロチョロするんじゃないわよ。彼の視界に入らないでよ。彼は綺麗なものばっかり見ているべきなの。生ゴミはお呼びでないの」
「生ゴミ? うちは生ゴミは出ない。何故なら食べ残しを出さないからだ。食べ物を残すのはダメだと思う」
「喋るなと言った! 貴様は決まり事も守れないのかァーッ!」
 今度は怒鳴られるだけじゃなく、定規で頭を叩かれた。思うんだけど、この女子の得体の知れない腕力の源ってのは、どこから来るんだろう。ろくに訓練もしていないだろうに、ひっぱたかれただけで吹っ飛ばされた。理不尽だ。
「出たわ、隊長のアレが」
「黒田、微妙にニヤニヤしてない? あいつ変態だから、多分女子にひっぱたかれて悦んでるんだよ。Mだから」
「うわっ、最低……きもちわるい」
 なんで僕が、何にもしてないのに、望月とちょっと接触したってくらいで、最低とか気持ち悪いとか言われなきゃならないんだ。理不尽には慣れっこの僕でも、いくらなんでも納得いかない。
 床に倒れているところを、さっきまで遠巻きに眺めていた女子達にこぞって踏みつけにされた。敵だらけだ。誰も僕の味方はいない。順平は目を閉じて手を合わせているし、岳羽は攻撃に加わりはしないものの、僕の方を見ようともしない。完全に空気扱いだ。アイギスがいればもしかしたら助けてくれたかもしれないが、今日は朝から姿が見えない。休みなのかもしれない。
 親衛隊長さんが、「やっちゃって」とか言っている。殺される。埋められる。僕は青くなって、慌てて女子の下から抜け出した。そのまま逃げ出す。
「あっ、待ちなさいよ生ゴミが! この『私はもう二度と望月綾時様の視界内には入りません』と書いてある誓約書に血判を押しなさい!」
 もう二度と僕を苛めないと言うのならいくらでも押してやるが、それで本当に彼女たちが追撃をやめる保証はどこにもない。僕はとにかく、追手を巻くことにした。女子の間をくぐり抜け、「どん臭そうな見た目のくせに意外に素早い」と舌打ちされながらも、必死で逃げる。
「あ、おはよう黒田く……あれ? どうしたの?」
 教室の入口で、登校してきた望月とすれ違った。彼は僕を見るなりとてもイイ笑顔で微笑んだが、僕は知っている。兵隊の意志は隊長の意志だ。望月の命令が無ければ、彼の兵隊が動く訳がない。これは彼の命令によるものに違いない。
 望月綾時、なんて恐ろしい奴だ。
 僕は今更だが、また戦慄してしまった。無害な微笑みを湛えながら、彼は自分の手を汚さずに敵の僕を抹殺しようとしている。統率者としてのレベルは、もしかすると僕よりも上かもしれない。世の中には上には上がいるものだ。
 とりあえず、僕は救援を要請することにした。女子に追い掛けられるまま、ちょっと思考してから二年E組の教室を通り過ぎて、三階に上がる。三年生の教室に飛び込む。
「タカヤぁあー! タカヤお兄ちゃん!」
 プレートには、『三年A組』と書かれていた。僕は僕らの総リーダーに泣き付いて、「女子がひどい」と言い付けてやった。
「何ですか騒々しい。おや、珍しいですね。貴方ともあろう人がそこまで追い詰められるとは。一体どうしたというのです?」
 タカヤが僕の頭を撫でてくれた。僕はあんまり悔しくて、ちょっと涙が出てきたが、頑張って戦況を説明した。僕が今とてもまずい状況に立たされているってことを。
「……女子が、なんか、……あいつらの、仲間の、親衛隊っての、命令、僕いじめて、」
「彼らに苛められたのですか?」
 僕は頷く。そこへ、見たくなかった顔がひょこっと出てきた。
「タカヤ、いる? お前私の教科書取り違えてったでしょ。入ってた……あれ、お前」
 チドリだ。相変わらず、ぱっと見じゃ長い付き合いの僕ですら彼女だって分からないくらいに地味な格好をしている。
 僕は慌てて顔をごしごし拭って、「泣いてない!」と主張した。
「な、泣いてない! いじめられてなんかないから!」
「いじめられたの」
「い、いじめられてないもん! 僕、強いんだから、望月なんかにいじめられるわけないもん!」
 何でこんなに間が悪いんだ。
 さっきだって、僕はチドリにだけはこの醜態を見られるわけにはいかないぞと思って、彼女のクラスの前を急いで走り抜けたってのに、これじゃもうどうしようもない。また笑われて馬鹿にされる。くやしい。
 ――と思っていたら、チドリは蹲っている僕の前にかがんで、僕の頭を撫で、前髪をくしゃっと握って、じっと目を覗き込んできた。「望月」と言った。
「そいつがお前をいじめたの」
「……ん、」
「何をされたの」
「……口、縫い付けるとか、生ゴミとか言われて、いっぱい踏まれて、それから、それから、」
「わかった」
 そして「もう泣くな」とぼそっと言って、すうっと教室を出て行く。





「あの子、榊貴くんの弟くん? うわっ、すごい美形なんだ。ときめく」
「マジ可愛い……ありえねえ……! あれ、二年だよな? あんなカワイイ子いたっけ? ヤベ、男子なんかチェックしてねーよ。漏らしてるよ」
「望月……噂は聞いていたが、なんてひでえ野郎だ。あんな可愛い子にあんなことやこんなことを」
「綾時くんって、あんなに優しそうなのにサドッ気あるんだ……それもちょっといいかも……」




 
 教室がざわざわしている。急に女子が僕の傍に集まってきた。男子もいる。
 また殴られたり蹴られたり踏まれたりするのかと思ってびくっとしていたら、「弟くん、もう泣かないで」といっぱい頭を撫でられた。どうやら上級生は、女子とは言えども無闇に人を殴ったりはしないらしい。
 と思っていたら、いきなり地震が来た。床がぐらぐら揺れて、階下から悲鳴とものすごく鈍い音が聞こえてきた。





「お前、うちのカッちゃん泣かせたな。殺す……!」
「うわああ! ご、誤解だよ! 僕誰も泣かしたりしないよぉ! カッちゃんて誰かもわかんないよ!」
「ちょ、誰だか知らないけど落ち付いて! オレっち暴力は良くないと思う暴力は!」





「どうやら、チドリが貴方の仇を取ってくれたようです。良かったですね」
「う」
 タカヤに「はいはいよしよし」とあやされながら、僕はちょっと、なんでか分からないけど不覚にもまた泣けてきた。僕は全然嬉しくない。ほんとに、チドリは馬鹿だ。何をやってんだ。
 でも大好きだ、ちくしょう。





「かわいい、かわいいねぇー。君、名前何て言うの?」
「カ……え、えいじ」
「えいじたんって言うのかぁー。かぁわいいねえー」
「えいじたんは、お兄ちゃんのこと好き?」
「す、すき。お姉ちゃんも弟もすき」
「家族想いなんだねえー。かわいいなあ。かわいいなあー……榊貴くん、この子下さい」
「私も下さい」
「僕も欲しいです。幸せにします」
「はは、寝言は寝てから言ってください」







 でも僕が最悪の状況に立たされていることは変わりない。
 昨日から急に女子の僕への態度が変わってしまったのだ。以前は無関心と悪意がピリピリと僕へと向けられていた訳だけど、今はもう違う。そんな甘っちょろいものじゃあない。まぎれもない殺意だ。
「親衛隊長! 『K』は依然として行方を掴めず!」
「何としてでも捕らえろ。血祭りだ」
「はっ!」
 女子が三人集まれば、『黒田狩り』が勃発する。どうやら、一晩情報を収集・整理して分析を行ってみて気付いたのだが、彼女たちは僕ごときに望月綾時の親切が向けられたことがいたく気に食わないらしいのだ。
 これは望月本人の意志って訳じゃないらしい。それを聞いて、僕はほっとしてしまった。改造手術や薬物で強化され、ただペルソナ使いを統率する為だけに作られた僕よりも、ぽっと出の帰国子女の方が統率能力に優れているとか言う事態になったら、あんまりにもいたたまれなさすぎる。僕のこれまでの人生は何だったんだと言いたくなる。僕は、一番じゃなきゃ意味がないのだ。
 忠誠心も行き過ぎると怖いなと僕は考えた。こんな怖い部隊を統率させられる羽目にならなくて、本当に良かった。
 それにしても、何が一番の問題かって言うと、これだ。
「おーっ、見ろ、富士山見えんぜ!」
「わあ、あれがそうなのかい? 大きいね。綺麗だなあ」
「てか馬鹿じゃないの? あれは普通の山だっつの」
 望月と順平が、新幹線の窓に張り付いてはしゃいでいるのが、僅かに開かれた視界に映っていた。岳羽が彼らに冷たい声を掛けている。山岸が微笑みながら、「もうちょっとで見えると思うよ」と言う。
 今は修学旅行中なのだ。
 僕は、旅行ってのはもっとすごいものだと思っていた。順平から、例えば夏の屋久島の出来事だとか、中学時代の修学旅行の武勇伝だとか、色々な話を聞いていたのだ。
 でもこれはそんな良いものじゃあない。僕は、十年ほど前のことを思い出していた。あの忌まわしいラボから逃げ出した日のことを。あの日も確かこんな感じだったのだ。追手に怯えながら、身体をできるだけ小さく折り畳んで物陰に隠れ、びくびくしていた。
 あんなトラウマの追体験なんかしたくなかった。僕の積み立て金を返せ。
「あれ、これお前の荷物かリョージ?」
「うん? 知らないけど。僕ちょっと人探してくるね」
「おう。ん、誰のだー」
 じいっとジッパーを開ける音がする。順平の顔が見える。僕は首を振った。
「入ってます」
「…………」
 順平はしばらくなんでもない顔で硬直した後で、「おま、なんでスポーツバッグん中なんか入ってんだー!」と叫んだ。止めてくれ。僕がせっかく頑張って隠れているってのに、この努力を泡にするな。
「だ、出すなよ! 見つかったら連れてかれて埋められる!」
 僕は泣きそうになりながらやめてくれと訴えたが、逆さまにして振られちゃどうしようもない。無様に床に転がり出て、慌てて顔を上げる。どこかに早く隠れなきゃと考える。
「おま、しょうがねぇな……大丈夫だって、ここにいりゃ誰も苛めやしねーからよ」
「あ、親衛隊の人? ここに黒田くんいるんですけど」
「ダメだった! 密告者がいた! ゆかりッチ、止めてやってくれよ! いくらなんでもあんまりだ! コイツ殺されちゃうッスよ!」
「別に本気で殺されはしないでしょ。馬鹿じゃないの。いいじゃない、連れてってくれるって言ってんだから。修学旅行でまでそいつの顔なんて見たくないし」
 岳羽はさっさと僕の存在を忘れて「景色キレイ」と窓の外を見ているし、いつもは「ちょっと可哀相かな」と僕を哀れんでくれる山岸も、今日は僕を嫌そうな目で見て「やっぱりありえない。萌えない」と言っている。僕は彼女にすら見限られたようだ。
「すまん黒田! 逃げろ! 逃げてくれ!」
 逃げてくれなんて言われたって、既に女子に襟首を掴まれた状態の僕には無理な話だ。そのままずるずる引き摺られていく。







 宿に着いた時には、もう身も心もボロボロだった。襲撃が怖くて部屋にも帰れず、かと言って人通りの多い廊下も遠慮したい。
 僕は中庭の隅に隠れるように蹲っていた。身体中が痛い。多分痣になっている。
 ついこの間までは、どんな傷でもすぐに癒えていたのだが、ここ最近どうも治りが遅いのだ。そろそろ僕の身体にもガタが来始めたのかもしれない。最近悪いこと続きでうんざりだ。
 遠くからパタパタとスリッパの音と、「あの野郎どこへ逃げた」という声がかすかに聞こえて来る。僕は何をやってるんだろう。なんで過去からも未来からも解き放たれて今を楽しんでいるはずなのに、見ず知らずの大勢の人間に、わけのわからない理由で私刑にされ、こんなところでうずくまって泣いてなきゃならないんだろう。
 もう絶対学校なんて辞めてやると僕は考えた。こりごりだ。みんな早く滅びれば良いのだ。その日はすごく近くに来ている。
 あのお方さえご復活されれば、と僕は考えた。みんなすごく苦しんで死んでいくのだ。僕らは特等席でそれを見てやる。そうでもしなければ滅びきれない。人類憎い。僕なんにもしてないのにひどすぎる。
 鬱々としていると、ガラス戸が開いた。誰か入ってくる。
 僕は緊張で、全身の毛が逆立つような気がした。今度こそ迎撃するんだと考えた。そうしなければ死が待っているんだからと。
 でも女の子にはどうしても手が出せないのだ。僕はフェミニストなのだ。
「あ、いたいた。おーい」
 現れたのは、僕が今会いたくない人物の一位か二位にいる人間だった。にこやかに手を振っている。
 望月だった。
「こんなところでどうしたんだい? 外にいちゃ身体が冷えちゃう……よ……」
 彼ははじめこそほっとしたような顔つきだったが、僕の惨状を見て顔を強張らせた。慌てて駆け寄ってきて、僕の前に座り込み、「どうしたんだい、これ」と言った。やめろ、みじめな僕を見るな。
「痣だらけじゃないか。誰がこんなひどいことを」
 手を伸ばされて、僕はつい「ひ」と声を上げてあとずさってしまった。彼に近寄ったら、また難癖を付けられて殴られる。蹴られる。踏まれる。今の僕の中では、彼は死神とか疫病神とかに分類されているのだ。
 望月は僕の反応を見ると、「まさか」と悲痛に顔を歪めて呟いた。
 彼もどうやら気付いたようだ。そうだ、と僕は言ってやりたかった。お前の部下どもがやったんだぞ。望月にその気はないみたいに見えたから、明らかに彼の統率技能不足だ。
「ごめんよ、僕が目を離したばっかりに、こんな……乱暴されて、怖かったんだね。もう大丈夫だから。君を守るから、もう怯えなくていいんだよ」
 そして抱き締められた。やっぱり望月の本意じゃあなかったらしいのだ、たぶん。彼の部下が勝手に暴走したのだ。彼女たちの独断だろう。そう言ったことは良くある。僕も性質上、経験があるから知っている。血気盛んな性格の兵隊は、どうも先走りがちなのだ。言ったって聞きやしない。
「どんなに汚されても、僕は君を見る目を変えたりはしないからね。これだけは知っていて」
「望月……」
 彼は随分と僕を認めてくれているらしい。これが不可抗力だってことを理解してくれているらしいのだ。
 僕が女子には基本的に手を上げないこと、だからこんな無様な格好になっていること、でもそれは僕自身の本来の能力を何も損ねちゃいないんだってことを。
 僕はちょっと、不覚にも心が動いた。望月は敵ながらすごく立派な奴だった。僕ならこんなことはできない。しないだろう。負け犬は散々罵倒してやる。こんなふうに相手を無条件に認めてやるような対応はしない。
 こいつは漢だ。僕はちょっと感動して泣きそうになりながら、彼に頷いた。差し出された手を、右手でぎゅっと握り返してやった。
 望月綾時、S.E.E.Sの理想こそ気に入らないが、個人というレベルなら、彼を最強の僕のライバルに認めてやってもいい。
 それが余程嬉しかったのか、彼は感極まったように、涙ぐみさえしながら僕を引っ張り起こして、背中を抱いた。僕の背中を、何度もゆっくりと撫でる。
「傷が痛むだろうけど、身体、綺麗にしたほうがいいよ。お風呂入ろう。用意は僕がしておくから。ちょっと待ってて、一緒に行こう」
「……ん」
 僕は頷いた。どうやら、裸の付き合いという奴らしい。まあライバルだって認めてやった訳だし、そんなのも悪くないかもしれない。




<< トップページへ戻る >>

管理人:ゆりんこ 2007年04月29日~